山本読書室 跡

秘蔵の新資料群が発見された「山本読書室」跡

油小路五条上る西側に「山本亡羊読書室舊蹟やまもとぼうようどくしょしつきゅうせき」の石柱があります。

江戸から明治期の京都の本草漢学塾ほんそうかんがくじゅく「山本読書室」は、医師でも学者でもあった山本亡羊(1778-1859)が創設しました。当時は本草学(博物学)の西日本の拠点として名声高く、門人は千数百人にも達したといわれています。

平成26年2月、「山本読書室」跡の土蔵から、山本家歴代が蓄積した重要文化財級を含む数万点の貴重史料群が発見されたと大きく報じられました。

岩倉具視が西南戦争で使用した暗号表や、徳川十五代将軍・慶喜の直筆哀訴状など幕末維新に関する新資料を含む膨大な史料は、現在、京都府立京都学・歴彩館に寄託され調査解明が期待されています。

かつて敷地にあった薬草園の薬用植物は、その一部が京都府立植物園に移されました。いま門塀内に見える高い樹木はタイサンボク。亡羊が植えたと推察される香椿チャンチンの木は枯れてしまいましたが、府立植物園内にこの2代目の香椿を見ることができます。

さて、山本亡羊の墓所は伏見区深草にありますが、次の3つのうちどこにあるでしょうか。

  1. 宝塔寺
  2. 石峯寺
  3. 伏見稲荷大社
山本亡羊読書室舊蹟の石柱

正解

①宝塔寺

この問題は、京都検定1級をお持ちで区内にお住まいの河本俊子さんに出題していただいています。
※市民しんぶん下京区版「下京のひびき」令和元年9月15日号掲載時の内容です。