子どもが教える!? 子どもたちによる子どもたちのロボット教室@京都

晴れた休日に、静かな京都リサーチパークを何気なく歩いていると、子どもたちの活気のある声が聞こえてきました。その時、何組かの親子が笑顔で一つの建物に入って行くのが見えました。すると一人の男の子が親子を案内しています。「○階へどうぞ!」と、まだ小さいのにすごくしっかりしています。

エレベーターで上がってみると、「子どもたちによる子どもたちのロボット教室」というイベントが開催されており、お邪魔させていただきました。授業内容は、レゴを使ってロボットの組み立てを行い、プログラミングをして動かすというものです。そして、なんと!教えるのは子どもなんです!参加者さんは小学生や幼稚園生が中心で、お母さんやお父さんと一緒に参加していました。

最初に渡されたのが「しっぱい!許可証」というカード。「失敗しても学びを大切にしよう」という思いで作られたそうです。

授業が始まりました!4年生の男の子を中心に、一人一人に作り方を一生懸命説明しています。大人でも知らないような専門用語もたくさん知っていてびっくり!

途中幼稚園の子が、作り方がわからず困っているのを見ると、男の子はすぐ、「頑張ってね、こうするんだよ」と、会話をしながら丁寧に教えてあげていました。

ほとんどの人が初めての参加だそうですが、難しい説明書を読み、どんどん組み立てとプログラミングを進めていきます。

やっと完成!みんな動かすことができました。

時間が余った子は、ライン上を曲がったり、音を鳴らしたりしていました。

授業が終わってから、男の子や、運営者の湯川さん、指導者の方などにお話を聞きました。

男の子は、「教えるのは難しいけど、楽しいです。」と目を輝かせていました。湯川さんたちは2015年にこの活動を始められ、毎週のように、ボランティアで子ども向けのイベントを開催されています。子どもの物作りへの興味を持ってもらうだけでなく、将来の社会を担う子どもの自ら考え、教える力を伸ばしたいとのことです。この活動が広がってほしいです!

一人一人が自分の意志をもって自ら学び、そして助け合いながら学べる場。さらには家族同士の交流の場にもなり、繋がりの輪が増えているようにも見えました。研究・技術施設が立ち並ぶ中で、こんなに温かい人と場所がある。とても下京らしいと感じました。

(執筆者:下京ローカルグッドレポーター 藤田政広)