下京の歴史!祇園祭の礎石
「下京暮らしの手帖(※)上級編」action48の「新町通りで祇園祭の山鉾の礎石を発見しよう」に挑戦してきました。
そもそも礎石とは鉾の定位置を示しており、山鉾の重量を支えるために道路に埋め込まれています。また、礎石は各会所の建物の前にあることが多く、祇園祭の際は礎石に鉾を建てることで会所から鉾に桟橋をかけることができます。下京区の新町通には「岩戸山」、「船鉾」、「大船鉾」の礎石を見ることができます。
祇園祭の礎石について調べると大船鉾保存会のブログに、山鉾を持つ町にとって礎石が重要な理由が3つ書いてあり、①安全に鉾を据え付けるため、②曳き初めや巡行から帰った時に桟橋をかけるため、③祇園祭以外の時節において皆さんに礎石を見てもらうことで、鉾を世襲する誇りと気概を楊躍させ、町中の団結心を象徴する理由があるとありました。礎石が地域を団結させる役割を持っていると思うと、祇園祭は地域の人にとってなくてはならないものだと思いました。
礎石は通りを歩けばいつでも見ることができ、地域で作りあげる祇園祭だからこそ、日常生活の中に祭りの一部が溶け込んでいるのではと感じます。
7月16日の宵山に行き、灯のともる豪華絢爛な山鉾を間近で見ることができ、祇園祭の長い歴史を感じました。17日の山鉾巡行も3年ぶりということもあり、多くの人で賑わっていました。
2日間のまちあるきで各山鉾を間近に見て、下京の山鉾町をめぐり伝統的な文化を知ることができました。まち全体で文化を守ろうとすることはSDGsの11番目の活動「住み続けられるまちづくりを」を維持することができると思いました。住み続けられるまちづくりを達成するには、祇園祭のような地域のお祭りを地域全体で続けていくことも必要だと思いました。
(執筆者:下京ローカルグッドレポーター うちむら)
(※)京都カラスマ大学が発行している、まちを歩くちょっと変わったヒント集。いつも何気なく過ごしているまちで豊かに過ごせる「暮らし観光」=「マイクロツーリズム」の視点とヒントを手に入れることができる1冊。
2022.10.11