京女生が見ぃ~つけたっ!まちの魅力④~東本願寺と現代のお寺の取り組み~
下京区内の魅力をさまざまな視点から紹介する「下京まちストーリー」。
今回は,ボランティアレポーターで協力いただいている「下京いきいき市民活動センター」で昨年秋に社会教育実習を受けられた京都女子大学の学生さんによる東本願寺周辺エリアのレポートをご紹介します。
学生ならではの新鮮な目線から,区内の魅力や感じた課題など率直につづっていただいています。
昨年11月に京都市下京区烏丸通七条上るにある東本願寺を訪れました。
その日は大雨が降っていたので「大きなお堂の中で雨宿りさせて頂くのも素敵だな」と考えながら向かいました。
そんな雨宿りの中で、私は今まで知らなかったお寺の一面に触れることができました。
〇子ども参拝案内所
お堂の前に「子ども参拝案内所」と書かれたスペースがありました。ここは、家族の参拝中に子どもたちが退屈してしまわないように、スタッフと一緒に缶バッチ作りやお絵描きができる場所です。私が訪れた時も、子どもたちとスタッフさんが楽しそうに遊んでいらっしゃいました。
お寺は静かなイメージを持つ方も多い場所ですので、子ども連れだと行くのを遠慮してしまうお母さんお父さんもいるでしょう。そんなとき、子どもたちの居場所があれば親たちも安心してお寺を楽しむことができると感じました。
〇おてらおやつクラブへの参加
お寺にお供えされた「おそなえ」を、仏さまからの「おさがり」として頂き、各支援団体を通じて経済的に困難な状況にある家庭に「おすそわけ」する活動です。大阪で母子が餓死状態で発見された痛ましい事件をきっかけに奈良県の安養寺が始められた活動で、東本願寺も参加されています。
スタッフのフジサワさんは、「今はコロナ禍で生活が苦しくなった人たちもいて、そういった人々の助けにもなってほしい」と思いを語ってくださいました。
おてらおやつクラブのことを知って、SDG‘s(持続可能な開発目標)のことを思い出しました。SDG’sには「1.貧困をなくそう」や「2.飢餓をゼロ」といった目標があり、現代の日本においても無関係なことではありません。おてらおやつクラブの活動は、現代においてお寺だからこそできることを実践している、素晴らしい取り組みだと思いました。
〇二つの活動を見て
二つの活動は、私の中にあった「お寺はただどっしりと構えているだけ」というイメージを覆すものでした。参拝客や現代社会にある課題へ関わっていく、お寺の積極的な一面を知ることができました!
※「子ども参拝案内所」と「おてらおやつクラブ」は、春の法要(毎年4月1日~4日)、宗祖親鸞聖人御正忌報恩講(毎年11月21日~28日)の期間のみ開催。
(京都女子大学4年 田中 乃絵留)
2022.03.23