京都水産物商業協同組合 ~ワンチームで京都市中央市場から発信する京の食文化~
まちづくりの取り組みなどの紹介を通じて、下京区の魅力を再発見していただくコーナーです。
今回は、コロナ禍を機に、京都市中央市場(以下、市場)の支援のもと、通販サイトを新たに開設した京都水産物商業協同組合です。
同組合は、市内で主に水産物を取り扱う小売店約100店で構成され、組合員間での情報交換のほか、魚食の普及事業にも取り組んでいます。特に、中央市場内の「京の食文化ミュージアム・あじわい館」で実施している魚のさばき方教室は約8年間で100回以上開催してきました。
そんな中、昨年のコロナ禍で飲食店からの需要が激減したことなどにより、同組合に加盟する小売店のほとんどが在庫の滞留や売り上げの減少といった影響を受けました。そこで、この危機を乗り切るため、昨年秋に同組合が事務局となり開設されたのが通販サイト「京都市中央市場厳選!おうちde京の食文化」です。「京の食文化という特色を持った、市場ならではの商品を、全国にお手軽にお届けするという新たな販路を考えました」と話すのは、同組合の岡本裕之専務理事。市のサポートのもと、市場で主に鮮魚や塩干物を取り扱う仲卸売業の組合とも連携することで、多種多様な商品を揃えました。
商品画像の撮り方や紹介コメントの書き方など、初めての挑戦に苦労することもあるそうですが、新しい取り組みを楽しんでいるという岡本専務理事。今後の通販サイトの展開について次のように話します。「これまでは水産物のみの取り扱いでしたが、今後は青果をはじめ、水産物以外の商品も出品するなど、ワンチームで市場を活性化していきたいです」
これからも業種の壁を超え、市場のさらなる活性化を目指す活動が期待されます。
※市民しんぶん下京区版「下京のひびき」令和3年4月15日号掲載時の内容です。
2021.04.15