災害時の一時避難に関する協定書が締結
今号から、さまざまなまちづくりの取り組みなどを通じて、下京区の魅力を再発見していただくコーナーをスタートします。
初回は、地域と宿泊施設との連携を目指す取り組みとして、菊浜学区と学区内でホテルを運営している事業者による、災害時の住民避難に関する協定書締結の取り組みを紹介します。
菊浜学区は、木造住宅が多く道路が狭いため、災害時には深刻な被害が発生する恐れがあります。また、近年学区内で宿泊施設が増加しており、地域との調和が課題となっています。
そこで、災害時に高齢者や障害者などの配慮が必要な地域住民の一時避難場所として宿泊施設を提供してもらえるよう、菊浜連合会が災害時の一時避難に関する協定の締結を学区内の宿泊施設に働きかけていたところ、「町家ホテル京都高瀬川別邸」を運営されている株式会社桜花爛漫に快諾いただき、7月2日(木)に協定が締結されました。
菊浜連合会の梅川満会長は、「近年も西日本豪雨などがあり、地域の防災意識が高まっていた」と語り、菊浜まちづくり推進委員会の竹田宏三会長は「防災まちづくりに取り組む中で、宿泊施設とこのような協定が結べないか昨年から検討していた。今回快く引き受けていただき、大変ありがたい」と感謝されていました。
一方、連合会と協定書を交わした同社の滝本住雄社長は、これまでも台風で家の壁が壊れた近所の方を受け入れたりしていたことを明かし「このような取り組みに協力することは、京都で生まれ、育ってきた自分にとっては当然のことだと思っている」と話されていました。
本市では、避難所における新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、「3密」の回避や、マスク、消毒液などの感染症対策物資の充実などを進めています。地域においても、災害に強い、レジリエントなまちづくりや、地域と宿泊施設が共存できる取り組みが今後も広がっていくことを期待しています。
※市民しんぶん下京区版「下京のひびき」令和2年8月15日号掲載時の内容です。
2020.08.15